2009年08月07日

DUOCONCERT OBOE&PIANO パリからの風

本日、盛岡駅西口、マリオスビル内にある盛岡市民文化ホール小ホールにて、表題のコンサートがありました。
盛岡でオーボエのリサイタルなんて、宮本文昭さんの引退行脚コンサート以来ではなかろうか。

坂川奈緒子さんのオーボエ、中本陽子さんのピアノ。
二人ともパリ在住。
坂川さんのおばあさまが盛岡にいらっしゃる縁で、今回の演奏会となった模様。
ちなみに国内では愛知、京都、そして盛岡の3カ所でしか行われなかった様子。

曲目は以下の通り。
(ドビュッシーのみピアノ独奏)

・古風なメヌエット(ラヴェル)
・亡き王女のためのパヴァーヌ(ラヴェル)
・12の練習曲より”組み合わされたアルペジオのための”(ドビュッシー)
・オーボエとピアノのためのソナタ(平尾貴四男)
〜休憩〜
・夏の思い出(中田喜直)
・この道(山田耕筰)
・5つのメロディーから1,3,5(プロコフィエフ)
・ヴォカリーズ(ラフマニノフ)
・グリンカのテーマによるヴァリエーション(リムスキー=コルサコフ)

フレンチオーボエ、とプログラムにわざわざ記載してあるように、フランスでずっと勉強、演奏活動をされている(現在もフランス在住)お二人による「フランスの香り漂うコンサート」はとっても素晴らしかったです。
どうしても私は「ドイツ系」なオーボエを好んで聴くのですが、考えてみたら生で「フレンチオーボエ」を聴く機会はないよな、と思って期待していたのですが、期待以上でした。

楽器はマリゴ(オールドなマリゴとの事)という情報を知人から入手しましたが、本当に素晴らしい音でした。
楽器もそうですが、坂川さんの音楽性あってのマリゴ、という感覚。

ラヴェル2曲は若干吹きにくそう、というか、ホールの響きにまだなじんでいないように(私には)聴こえました。
パヴァーヌは私が聴いていた席では少し居心地の悪い感覚に聴こえてしまいました。
ちょっとピアノとオーボエがお互いの距離感を計っているような、そんな雰囲気にも感じ取れてしまいました。

その後、ピアノ独奏でドビュッシーが弾かれましたが、これがすんごい良かった!!!
ドビュッシーってあぁいう曲だよね!!!!
キラキラしていて全ての音がクリアなのに、決して重くなく、旋律が「紡ぎだされていく」という感覚。
考えてみたら生で聴くドビュッシーのピアノ曲って初体験だったかも・・・と思いつつ、一人感激していました。

そして圧巻だったのは平尾!!!!
私はよもや盛岡で、この曲を生演奏で聴けるとは思っても見ませんでした。
まさに名曲!!!!
そして名演!!!!
二人の息もぴったり合わさって、聴きながら私は身体が動いてしまいます。
ほんと、踊りたくなるような、素晴らしい演奏でした。
あれを聴けただけでも幸せ!!!!


休憩中は知人と会いまして、一番前の席へ移動して(笑)じっくりと観察。
後半の曲は、坂川さんの「歌」の部分をフューチャーしたようなプログラム。
プロコフィエフが個人的にはとても素晴らしい演奏だったと思いました。
もちろんヴォカリーズも素晴らしかったです。

で、リムスキーですが、これって吹奏楽曲だよなぁと思ったらやっぱりそうでした(笑)。
独奏オーボエと吹奏楽のための曲で有名なこの曲、ピアノ伴奏だと全く別の曲に聴こえますね。
音と共にエネルギーを乗せているような演奏。
とても聴き応えがあって感激しました。
素晴らしい曲!
一度やってみたいなぁ、と思わされました。


アンコールはラフマニノフの歌曲。
とても素敵な小品で、リムスキーと良い対比が出来ていて、聴き終えた後には聴き手に満足感が伝わっていったのが分かりました。
良かったなぁ。


所用があって楽屋突撃は出来ませんでしたが(笑)、また是非盛岡にいらしていただきたいものです。
アンブシュアや呼吸(決して吸いすぎない!!!)、そしてその音楽!
とっても勉強になりました。

このボリュームで2000円は安いでしょ!!!!

次回もまたいらしていただいたら、絶対聴きに行こうと思いました。
ブラボー!!!!
posted by ぎじん at 23:15| 岩手 | Comment(0) | TrackBack(0) | オーボエ練習&演奏 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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